2015年07月16日

ブランディング活動G『ワークショップデザインにおけるリサーチデザインプロセス』―ブランディング活動とブランディング企画書作成―

 今回はワークショップデザイン内におけるリサーチデザインプロセスについて書いていきたいと思います。これまでの復習として『ワークショップデザイン』はブランディング企画作成をグループで進行させグループワークでそれぞれのアイディアを出し合い叡智を深める方法であり、対してリサーチデザインは収集したデータを分析するための研究設計を呼びます。その為リサーチデザインはワークショップデザイン内では予め企画実行の前段階で作っておくべき研究プロセスであり研究プロセス定義といった位置づけになります。

 ではリサーチデザインはワークショップデザインの中でどのプロセスで協議されるべきなのでしょうか。

 リサーチデザインはワークショップデザイン内においてプロセスVの『活動の内容・影響・関連付け』においての高い顧客満足を得るための仕組みによる影響をデータとして収集して研究データとして扱うための定義づけと活動における波及効果への推論・仮説・検証方法の設計段階として検討されるべき項目です。図示化すると次のようなイメージでとらえてください。
20150716.png
 それではプロセスWの到達点は何でしょうか?
 プロセスWではこれまでのプロセスT〜Vで『高い満足度』を得るための仕掛け作りの活動対して収集したデータを研究データとして分析するための研究設計であり、『理論付け』を行いその事実を元に設計され体系化されたデータ収集方法によるデータ整理』によって仮説を『モデル化』することが目的です。そうすることでこの研究成果を適正に評価につなげるベースを構築してマーケティング分野・社会科学分野に意義のある研究へと高めていきます。モデル化された仮説は顧客にピーク体感を与えていく仕組み作りに活用していき将来に向かって理想的な顧客との関係や評判を上げる仕組みへと昇華させていくこと理想です。プロセスWにおいてモデル化された仮説は次のプロセスであるXにおいてその活動の波及効果の予測を行うことに繋げていきます。
 ではここでリサーチデザインの部分については別の部門で行うべきではないのかといった考えもあることでしょう。実際にはリサーチデザインはブランディング活動における研究フレームワーク設計であり、ブランディングのT〜Vまでの活動とは少々異なっているため別の部門にそのプロセスを移管して協議しても良いかとは思われます。しかしこのプロセスは完全にワークショップデザインの枠組みとは別に行うべきではなく経験と実績に裏付けされた推論とそれに伴う理論構築による仮説をたてる必要がある為、活動に参加して実践する人間も参加するべきであると私は考えます。

 プロセスYではブランディング活動と研究成果による両側面からの社会貢献をワークグループで協議をします。ワークグループにおいてこれまでのブランディング活動企画と研究の両側面からアプローチを行って社会への影響と貢献を企画書に盛り込むことで社会に意義のある活動へと認知が高まり魅力的なプロジェクトとして伝わり関係者から賛同と協力体制が得られることに繋がります。

 今回はここまで。次回はまたこのテーマを掘り進めていきたいと思います。

2015年07月09日

ブランディング活動F『リサーチデザインにおける推論』―ブランディング活動とブランディング企画書作成―

 今回は前回記述した社会科学における重要な要素としての『推論』について掘り進めて書いていきたいと思います。
 『推論』とは既知の事実を用いて未知の事実を推測することそのプロセス全体のことを呼びます。
 それでは既知の事実を用いて推論を行う為にはどのようなプロセスが必要なのでしょうか?
 推論を行うためには『理論付け』を行い『既知の事実を収集』して『体系化されたデータ収集方法によるデータ整理』によって既知の事実を理論や仮説をもつ観察可能な対象として用いてその仮説を『モデル化』することで『推論』がなされることになります。

【推論プロセス】
 @理論付け
 A既知の事実を収集
 B体系化されたデータ収集方法によるデータ整理
 Cモデリング
 D未知の事実の推測

 ここでいうモデル化とはある側面をモデリングして近似化することを呼びます。モデルには『描画によるモデル』『文章によるモデル』『物理的なモデル』『統計的なモデル』がありいずれも定性的、定量的なアプローチにより仮説から未知の事実に導くための研究の方法として用いられます。

 では『体系化されたデータ収集』とはどのような作業をよぶのでしょうか?
 それは『現実世界の現象』を素材として『集合』にわけ集合を『観察単位』『事例』に分類して更に『属性』『変数』などに分解する体系化されたデータ収集プロセスを呼びます。観察単位は『コミュニティ』であったり『国』『地方自治体』であることに対し、『属性』『変数』には大きさ、構成・特徴をデータとして集めます。このプロセスでは『新しい理論』を設計するための前提の推論であることを認識し『観察可能な対象』のデータ収集を体系化と単純化していきながらデータ量をできるだけ多く収集を行い包括的に対象を列挙しながらあらかじめ立てた理論の仮説検証を行いことが重要です。ここでの理論については事前に理論立てを行いデータ整理を行う必要がありますが、この時点では既存のデータを使用するための理論であるため完全な理論である必要はありません。
 ここでの注意事項としてはこの観察可能な対象を集めるプロセスにおいてはあらかじめ立てた理論内での観察対象と無関係な対象をわける必要があり、観察に無関係であればそのデータは無視して観察対象から外します。それは推論の時点では『既知の事実』から『未知の事実』を推測するモデリングが目的の一つであり、モデリングに不要と見られるレアなケースは無視したほうが研究が進行しやすいことが理由です。

 さて最後にモデリングの顕著な例であるソーシャルメディアについて書かせていただきます。ソーシャルメディアなどで表示されるフォローの人物お勧めやソーシャルメディアでのポジショニングや方向性などでこの体系化されたデータ収集と推論は使用されています。ソーシャルメディアは簡素化かれ体系化されたデータ収集によりコネクトのおすすめ人物が推論によりモデリングされその人物に重要な抽出がされ表示がなされています。したがって推論のレベルで考えるならばソーシャルメディアは現実の生活での関係性は勿論のこと、未知の事実を作り出すための仮想現実とも考える必要があり、成功するための『既知の事実』を作り上げて体系化して反復実行してソーシャルメディアを活用していくことで将来に向かって理想的な仕事関係や人間関係を作り上げるモデリングとしてみることも必要であるようです。

 さて次回も引き続きリサーチデザインの面からこのテーマを掘り進めていきたいと思います。それではまた次回。

2015年07月04日

ブランディング活動E 『企画書設計におけるリサーチデザインと社会科学』―ブランディング活動とブランディング企画書作成―

 今回はブランディング企画書設計におけるリサーチデザインについて書かせていただこうと思います。
 まずは前回の復習から。ブランディングプロジェクトを設計する上で重要なことはワークショップデザインとリサーチデザインの二つの側面から進行させてプロジェクトを構成することだと述べました。

 ではワークショップデザインとはブランディング企画書の作成をグループで進行させる仕方であることに対してリサーチデザインとは何でしょうか?

 リサーチデザインとは収集したデータを分析するための研究設計を呼び、社会科学の研究において体系に基づいて展開される洞察と発見に向けた創造的なプロセス設計を呼びます。社会科学の研究において重要なことは『研究の問い』と『理論』と『データ』といった要素を『データの使用方法』によって結び付ける方法を推論ルールに基づく明示的な手続きによって柔軟に行われるように研究設計することにあります。したがって例えば研究の問いに対する推測する結論が研究の問いに対する答えに適さなかった場合には、推論ルールを柔軟に修正を行い、研究設計を柔軟に改善できる体制を整えておく必要があります。ここでいう『研究の問い』の定義とは研究に対して社会科学研究上の一定水準を超えた研究成果と価値、テーマをもって社会に意義のある活動を作る研究への問いかけであり、研究の問いは推論に基づいて作り上げた仮説に沿った結論に寄り添うものでなければなりません。

 さてここで科学的研究においての科学的研究の定義として重要なポイントだけ挙げていこうと思います。科学的研究においてのリサーチデザインは一般的には次のような流れで設計されます

【研究におけるリサーチデザイン】
 @研究の問いの設定
 A因果的推論と記述的推論の明確化
 B研究目的設定
 C理論設計
 Dデータ定義とデータ使用方法定義づけ
 E推論から導かれる最終仮説の明示
 F論理と理論・研究手続きの公開

 ここでいう因果的推論と記述的推論の明確化とは『因果的推論』がデータから見て取れる体系的な推論であることに対して記述的推論とはデータとは別に観察から導かれる推論を呼びます。例えば研究対象であるエリア内の暴力犯罪件数の上昇と失業率の関係性を体系的に理論づけたものが因果的推論であることに対して、研究対象とは別に観察から導かれる学力低下やモラル低下の予測への結び付けなど研究対象となった現象に含まれる体系的な推論とは異なった非体系的な推論を導き出すことを記述的推論と呼びます。

 さてこのプロセスで重要なことは前述したように研究の問いと理論とデータをデータの使用方法によって結び付ける方法を推論ルールに基づく明示的な手続きによって柔軟に行うことであり、それに基づき関係者に定義づけや論理と手続きの公開を行うことで理解を得ることです。

 ではなぜ研究の定義づけ・論理・手続きの公開が必要なのでしょうか?

 それは他の研究者やリサーチャー・アナリストからその研究に対する妥当性を判断することで研究成果を適正に評価につなげることを目的とします。そうすることでこのプロジェクトにおける研究成果を将来的にマーケティングは勿論社会科学の分野への貢献につなげていくことができます。

今回はここまで。次回は引き続き本テーマで書き進めていきたいと思います。


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