2015年07月04日

ブランディング活動E 『企画書設計におけるリサーチデザインと社会科学』―ブランディング活動とブランディング企画書作成―

 今回はブランディング企画書設計におけるリサーチデザインについて書かせていただこうと思います。
 まずは前回の復習から。ブランディングプロジェクトを設計する上で重要なことはワークショップデザインとリサーチデザインの二つの側面から進行させてプロジェクトを構成することだと述べました。

 ではワークショップデザインとはブランディング企画書の作成をグループで進行させる仕方であることに対してリサーチデザインとは何でしょうか?

 リサーチデザインとは収集したデータを分析するための研究設計を呼び、社会科学の研究において体系に基づいて展開される洞察と発見に向けた創造的なプロセス設計を呼びます。社会科学の研究において重要なことは『研究の問い』と『理論』と『データ』といった要素を『データの使用方法』によって結び付ける方法を推論ルールに基づく明示的な手続きによって柔軟に行われるように研究設計することにあります。したがって例えば研究の問いに対する推測する結論が研究の問いに対する答えに適さなかった場合には、推論ルールを柔軟に修正を行い、研究設計を柔軟に改善できる体制を整えておく必要があります。ここでいう『研究の問い』の定義とは研究に対して社会科学研究上の一定水準を超えた研究成果と価値、テーマをもって社会に意義のある活動を作る研究への問いかけであり、研究の問いは推論に基づいて作り上げた仮説に沿った結論に寄り添うものでなければなりません。

 さてここで科学的研究においての科学的研究の定義として重要なポイントだけ挙げていこうと思います。科学的研究においてのリサーチデザインは一般的には次のような流れで設計されます

【研究におけるリサーチデザイン】
 @研究の問いの設定
 A因果的推論と記述的推論の明確化
 B研究目的設定
 C理論設計
 Dデータ定義とデータ使用方法定義づけ
 E推論から導かれる最終仮説の明示
 F論理と理論・研究手続きの公開

 ここでいう因果的推論と記述的推論の明確化とは『因果的推論』がデータから見て取れる体系的な推論であることに対して記述的推論とはデータとは別に観察から導かれる推論を呼びます。例えば研究対象であるエリア内の暴力犯罪件数の上昇と失業率の関係性を体系的に理論づけたものが因果的推論であることに対して、研究対象とは別に観察から導かれる学力低下やモラル低下の予測への結び付けなど研究対象となった現象に含まれる体系的な推論とは異なった非体系的な推論を導き出すことを記述的推論と呼びます。

 さてこのプロセスで重要なことは前述したように研究の問いと理論とデータをデータの使用方法によって結び付ける方法を推論ルールに基づく明示的な手続きによって柔軟に行うことであり、それに基づき関係者に定義づけや論理と手続きの公開を行うことで理解を得ることです。

 ではなぜ研究の定義づけ・論理・手続きの公開が必要なのでしょうか?

 それは他の研究者やリサーチャー・アナリストからその研究に対する妥当性を判断することで研究成果を適正に評価につなげることを目的とします。そうすることでこのプロジェクトにおける研究成果を将来的にマーケティングは勿論社会科学の分野への貢献につなげていくことができます。

今回はここまで。次回は引き続き本テーマで書き進めていきたいと思います。


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