企画書作成は前述したとおり、複数回に分けて協議を行っていくことが必要と書かせていただきましたが今回から第7回のワークショップデザインにあわせて仮の企画書作成に向けて作成してみたいと思います。企画書作成はワーキンググループで定義づけされた内容によって共有化されたワークシートによって取り組み協議した後はフィードバックを行いメンバー間で共有化することが必要です。
第一回の「製品概要、活動目的、背景、環境」ではテーマにそって協議を行いながらに明確なブランドイメージをワーキングメンバー間で共有しプロジェクト活動にそのビジョンを導いていくことが必要です。ワークショップデザインで協議する内容と決定する項目は事前に定めてからワークに取り組みましょう。
例ではワークショップ 第一回では次のようにワークシートにまとめます。以下の例ではウェアラブル端末のSAMSUNG GEARにあわせてワークシートにまとめた例として書かせていただいています。
【ワークシート No.1】
1.製品概要 活動目的・背景・環境
(1)製品概要
Gear Fitは、GALAXYと連携し新しい楽しみ方、さらに便利にしてくれるウェアラブルデバイス。Galaxyへの着信、Eメール、SMS、アプリの通知などをGear Fitに瞬時に通知してくれます。応答機能を備えており基本的な応答操作が可能で定型分での返信、返信つき着信拒否などの操作をGear Fitから操作が可能です。フィットネス機能では心拍数モニターやフィットネスコーチでのリアルタイムアドバイスを提供し目標値を達成するためのアドバイスもしてくれます。6色の取り替え可能なストラップ(別売り)があればその日の気分で付け替えられるので、アクセサリー感覚で楽しめるスタイリッシュなスマートウォッチ。
【Samsung Gear Fit SM-R350 特徴】
・Galaxy本体への着信、Eメール、SMS、アプリの通知を知らせてくれます。
・返信付きの着信拒否、定型文での簡単返信、 アラームの操作など、基本的な応答操作が可能です。
・心拍数モニターで運動中の心拍数を計測し、フィットネスコーチがリアルタイムでアドバイスを提供して目標達成に向けて取り組めます。
【Product Specification】
・ディスプレイ:曲面スーパー有機EL(Curved Super AMOLED)
・センサー:心拍数センサー、加速度計センサー、ジャイロセンサー
・サービスおよびアプリケーション:歩数計、エクササイズ、心拍数モニター、通知、メディアコントローラ、タイマー、ストップウォッチ、端末リモート追跡、スマートトス
(2)活動の背景
近年、スマートフォンの生活への浸透により誰もがスマートフォンを携帯しそのアプリを使用する時代になった。現在スマートフォンアプリの活用方法として新たに生活を楽しく豊かに過ごすために生活のライフログを取得し健康管理を行うライフログ管理の分野が注目されるようになってきている。そしてスマートフォンと連携のとれるウェアラブル端末によってライフログ取得やSNS新着情報の通知を受け取れるスタイルが現在のトレンドになってきている。
そこで今後売上げ拡大が見込まれるウェアラブル端末GEARシリーズとファッションブランドのコラボキャンペーンイベントを含んだマーケティング活動に取り組むことになった。
(3)活動目的
・ブランド価値強化とウェアラブルシェア獲得。市場へのウェアラブル端末浸透による関連するスマートフォンとファッションブランドのシェア拡大。
・ウェアラブル端末だけではなく次世代のファッションを含めたスタイル確立を目的とする。
(4)活動環境の概要
・当製品の市場での売上げシェアは○○%。
・同ブランドの主力製品は○○である。
・同メーカーの今年の製品売上げシェアは○○%であり今後当製品が主力になると予想される。
来年度の売上げは○○%を予想している。
・当社での当製品の販売主力プラットフォームはイーコマースサイト。
・ウェアラブル端末の今後のサービス拡張は医療機器との連携になると予想される。
・現在他社との連携アプリは○○などがある。
(5)活動におけるポイント
・主力プラットフォームでの販売シェアの拡大を図るため、サイト集客を行い期間限定キャンペーンの実施と統計・分析の実施。
・ファッションブランドとウェアラブル端末のコラボキャンペーンによって新世代の新たなスタイルの確立をイメージさせる。
・将来的な医療機器との連携といったデバイス間での連携とそれによる市場展開の考慮を含めたイベント内容を検討する。
【備 考】
4月〜9月間での季節に合わせた企画を制作することが必要。
このワークシート例では(1)〜(2)では現状の市場環境理解とブランドイメージの共有化をはかり、(3)では今回の企画目的を明確に定めるためデータを箇条書きで書き出してワークシートにまとめます。(4)では市場環境は当製品の市場でのポジショニング理解と今後の展開などを共有させるためできる限り正確で新しいデータを使用して共有を図りましょう。最後に(5)で活動のポイントをまとめることでメンバー間でプロジェクト活動のポイントを明確に定義づけされ周囲の方への長期的なプロジェクト理解へと繋がっていきます。
簡易的に作成してみましたがいかがでしょうか。次回は第二回は活動の機軸となる構成要素明確化をワークシートにまとめていこうと思います。