2016年03月16日

ブランディング活動J『企画書作成 ワークシートNo.1 製品概要、活動目的、背景、環境』―ブランディング活動とブランディング企画書作成―

 これからは前回までの内容をもとに企画書作成について書かせていただこうと思います。今回は企画書作成に向けたワークショップデザインをベースに第一回 製品概要、活動目的、背景、環境についてワークシートにまとめた例を示しながらご説明させていただきます。

 企画書作成は前述したとおり、複数回に分けて協議を行っていくことが必要と書かせていただきましたが今回から第7回のワークショップデザインにあわせて仮の企画書作成に向けて作成してみたいと思います。企画書作成はワーキンググループで定義づけされた内容によって共有化されたワークシートによって取り組み協議した後はフィードバックを行いメンバー間で共有化することが必要です。

 第一回の「製品概要、活動目的、背景、環境」ではテーマにそって協議を行いながらに明確なブランドイメージをワーキングメンバー間で共有しプロジェクト活動にそのビジョンを導いていくことが必要です。ワークショップデザインで協議する内容と決定する項目は事前に定めてからワークに取り組みましょう。

 例ではワークショップ 第一回では次のようにワークシートにまとめます。以下の例ではウェアラブル端末のSAMSUNG GEARにあわせてワークシートにまとめた例として書かせていただいています。

【ワークシート No.1】
1.製品概要 活動目的・背景・環境
(1)製品概要
 Gear Fitは、GALAXYと連携し新しい楽しみ方、さらに便利にしてくれるウェアラブルデバイス。Galaxyへの着信、Eメール、SMS、アプリの通知などをGear Fitに瞬時に通知してくれます。応答機能を備えており基本的な応答操作が可能で定型分での返信、返信つき着信拒否などの操作をGear Fitから操作が可能です。フィットネス機能では心拍数モニターやフィットネスコーチでのリアルタイムアドバイスを提供し目標値を達成するためのアドバイスもしてくれます。6色の取り替え可能なストラップ(別売り)があればその日の気分で付け替えられるので、アクセサリー感覚で楽しめるスタイリッシュなスマートウォッチ。
【Samsung Gear Fit SM-R350 特徴】
・Galaxy本体への着信、Eメール、SMS、アプリの通知を知らせてくれます。
・返信付きの着信拒否、定型文での簡単返信、 アラームの操作など、基本的な応答操作が可能です。
・心拍数モニターで運動中の心拍数を計測し、フィットネスコーチがリアルタイムでアドバイスを提供して目標達成に向けて取り組めます。
【Product Specification】
・ディスプレイ:曲面スーパー有機EL(Curved Super AMOLED)
・センサー:心拍数センサー、加速度計センサー、ジャイロセンサー
・サービスおよびアプリケーション:歩数計、エクササイズ、心拍数モニター、通知、メディアコントローラ、タイマー、ストップウォッチ、端末リモート追跡、スマートトス

(2)活動の背景
近年、スマートフォンの生活への浸透により誰もがスマートフォンを携帯しそのアプリを使用する時代になった。現在スマートフォンアプリの活用方法として新たに生活を楽しく豊かに過ごすために生活のライフログを取得し健康管理を行うライフログ管理の分野が注目されるようになってきている。そしてスマートフォンと連携のとれるウェアラブル端末によってライフログ取得やSNS新着情報の通知を受け取れるスタイルが現在のトレンドになってきている。
そこで今後売上げ拡大が見込まれるウェアラブル端末GEARシリーズとファッションブランドのコラボキャンペーンイベントを含んだマーケティング活動に取り組むことになった。

(3)活動目的
・ブランド価値強化とウェアラブルシェア獲得。市場へのウェアラブル端末浸透による関連するスマートフォンとファッションブランドのシェア拡大。
・ウェアラブル端末だけではなく次世代のファッションを含めたスタイル確立を目的とする。

(4)活動環境の概要
・当製品の市場での売上げシェアは○○%。
・同ブランドの主力製品は○○である。
・同メーカーの今年の製品売上げシェアは○○%であり今後当製品が主力になると予想される。
来年度の売上げは○○%を予想している。
・当社での当製品の販売主力プラットフォームはイーコマースサイト。
・ウェアラブル端末の今後のサービス拡張は医療機器との連携になると予想される。
・現在他社との連携アプリは○○などがある。

(5)活動におけるポイント
・主力プラットフォームでの販売シェアの拡大を図るため、サイト集客を行い期間限定キャンペーンの実施と統計・分析の実施。
・ファッションブランドとウェアラブル端末のコラボキャンペーンによって新世代の新たなスタイルの確立をイメージさせる。
・将来的な医療機器との連携といったデバイス間での連携とそれによる市場展開の考慮を含めたイベント内容を検討する。

【備 考】
 4月〜9月間での季節に合わせた企画を制作することが必要。


 このワークシート例では(1)〜(2)では現状の市場環境理解とブランドイメージの共有化をはかり、(3)では今回の企画目的を明確に定めるためデータを箇条書きで書き出してワークシートにまとめます。(4)では市場環境は当製品の市場でのポジショニング理解と今後の展開などを共有させるためできる限り正確で新しいデータを使用して共有を図りましょう。最後に(5)で活動のポイントをまとめることでメンバー間でプロジェクト活動のポイントを明確に定義づけされ周囲の方への長期的なプロジェクト理解へと繋がっていきます。
 簡易的に作成してみましたがいかがでしょうか。次回は第二回は活動の機軸となる構成要素明確化をワークシートにまとめていこうと思います。
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2016年03月14日

ブランディング活動I『ワークショップデザインとプロジェクトスケジューリング』―ブランディング活動とブランディング企画書作成―

 今回は前述までのワークショップデザインとプロジェクトスケジューリングのテーマで書かせていただこうと思います。第8回ではワークショップデザインのプロセスについて書かせていただきましたが、今回はそれを参照しながらプロジェクトスケジューリングについて図示化していきながら書いていきたいと思います。

 ブランディングプロジェクトは次の5つのフェーズをスケジュールを立てて実施しながら新たなブランド価値創造を図ることが目的です。

フェーズT ブランディング企画書の設計
フェーズU プロジェクト体制・組織体制確立
フェーズV プロジェクト実施とデータ採取
フェーズW 活動の波及効果予測との検証、推論・仮説との検証実施
フェーズX 新たなブランド提供価値の創造と企画の見直し

【ブランディングプロジェクトスケジュール構成】
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 フェーズTの企画書設計は前回まで書いているリサーチデザインを含めたワークショップデザインに沿って企画書を作成していきます。これは図のとおりワーキンググループチームによって第7回に分けてテーマを定めて、協議を行いながらワークシートでまとめていき、活動を計画していきます。ここでは商品提供価値、コンテンツ提供価値、リレーション提供価値、CSRフィードバックの4つを明確にしてブランド価値向上を目指すブランド循環図を作成しサービス拡張を目指すプロジェクトを目指しましょう。

 フェーズUではプロジェクト体制・組織体制確立を行います。明確な役割分担を行うチーム体制を組み良好なプロジェクト進行とデータ採取が図れるようなプロジェクト実施体制を確立しましょう。例では7つのチームで分類させていただきましたのでご参考下さい。

 フェーズVのプロジェクト実施とデータ採取では、前述したとおりプロジェクトはモデル化された仮説によって顧客にピーク体感を与えていく仕組み作りに活用していき将来に向かって理想的な顧客との関係や評判を上げる仕組みへと昇華させていくこと活動であることが必要です。そしてプロジェクトの実施はワークショップデザインでモデル化された仮説に従い活動を行うことでその活動の波及効果の予測に繋げていくことを理想とします。データの採取についてはリサーチデザインで定義されたデータを体系化されたデータ収集方法によるデータ整理をしながら明確なデータ採取をしていきましょう。

 フェーズW 活動の波及効果予測との検証、推論・仮説との検証実施ではモデル化された仮説と実際の活動結果の検証そしてモデルの再構築を行います。再構築されたモデル化された仮説は精度をあげながら確実に売上げを上げる仕組み作りに向上させ序所に顧客との関係や評判を上げる仕組みへと昇華させていくことを理想とします。

 フェーズXの新たなブランド提供価値の創造と次期企画の見直しでは今回のプロジェクト結果における新たなブランド価値となる拡張部分の融合と創造、それによるCSRへのフィードバック、そして次期へのプロジェクトフィードバックが目的です。適切なフィードバックはCSR向上そしてブランド育成への重要なエッセンスになることを忘れずフィードバックを行っていきましょう。重ね重ねになりますが社会への影響と貢献を企画書に盛り込むことで社会に意義のある活動へと認知が高まり魅力的なプロジェクトとして伝わり関係者から賛同と協力体制が得られることに繋がることを忘れず活動へと取り組んでいきましょう。

 簡単にプロジェクトスケジューリングについて書かせていただきましたがいかがでしょうか。次回は今回のテーマを細分化して書かせていただこうと思います。
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2015年08月01日

ブランディング活動H『プロセスY ブランディング活動波及効果と研究成果による分野・社会への貢献度合い検討からの考察』―ブランディング活動とブランディング企画書作成―

 こんにちは。今回は前回の記述したプロセスYのブランディング活動波及効果と研究成果による分野・社会への貢献度合いについての考察を書いていきたいと思います。

 プロセスYの『ブランディング活動波及効果と研究成果による分野・社会への貢献度合い検討』のプロセスでは議題をワークグループで協議する前提として考えなければならないことが大きく3つあります。
 (1)ブランディング活動における社会との結びつきの強化
 (2)リサーチによる研究成果による分野への貢献
 (3)企業活動における社会的責任(CSR)の実現

(1)ブランディング活動における社会との結びつきの強化
 ブランディング活動における企業利益追求ではブランディングにおける活動で『ブランディング活動の顧客ピーク体感による顧客満足度向上』『新たな顧客の絆の強化』『新たな評判の高まり』の循環をスケジュールを立て実施することで他社と差別化された優れたブランドとして認知されその結果事業の収益性と企業の利益追求のための営利資産になり企業成長につなげていくことにあります。そしてその認知されたブランドによって更に『リレーション提供価値』を高めると共に『新たな顧客を獲得』していきながら企業と社会との結びつきを強めて社会に影響力のあるブランドとして企業活動を社会貢献につなげていくことを理想とします。
 例えば皆さんも日常生活で経験のあることだと思いますが、社会的に認知の高い影響力のあるブランドCMシーンでのキャッチコピーが心象づけされ製品プロモーション以外の部分でも見た人間のその後の生活に影響を与えることが多々あります。その影響力を利用して防犯などに活用することは企業活動として大きな社会貢献であると考えられます。
 このブランディング活動によってどの程度の評判と新たな顧客の獲得が可能なのかは勿論、その波及効果によってどのような影響力を与えていけるのかと今後のプロモーション活動への活用方法もある程度明確にしておきましょう。

(2)リサーチの研究成果による分野への貢献
 『リサーチ研究成果による分野への貢献』では研究プロジェクトによって、ブランディング活動による波及効果を範囲を定めその側面を実証的・科学的に説明していきながら分野の発展と社会貢献につなげていかなければなりません。
 リサーチによってある事象の法則を因果的推論で説明することはマーケティング分野のみならず社会科学の側面からも有益であり、その範囲と地域の特性、性質を実証することは『既知の事実を傾向』として他の分野への応用も考えられます。どの範囲のどのような事象の法則が説明できるのか、どの分野への貢献と応用が可能なのかこの時点で明確にしておきましょう。

(3)企業活動における社会的責任(CSR)の実現
 企業活動では認知度を高めるために社会性を持った活動であることが問われ、ブランディング活動にもCSRへの取り組みを取り入れ関係者に開示することで更に社会に意義のある活動へと認知が高まり魅力的なプロジェクトとして伝わって関係者から賛同と協力体制が得られることに繋がります。
 ブランディング活動とは別の側面では企業のCSR取り組みを理解してもらう活動機会になりうるとも考えられます。この活動に企業CSRの取り組みを取り入れて実施することでブランドイメージにインパクトと波及効果を与え他社製品との差別化にもつながります。
 例えばブランディング活動によって売上向上した売上の一部を『自然保護への寄付』することを明示することで企業のCSR取り組みが伝わり新たな賛同者が得られブランドイメージの向上と波及効果を高めることもあります。

 この3点を踏まえてブランディングプロジェクトのスケジューリングとその影響力による関係性を図にまとめて明示化していきながら本活動による波及効果は勿論、CSRの取り組み理解による影響力と今後の活動の方向性を明確にすることがこのプロセスYの課題となります。

 今回はここまで。次回はスケジューリングと影響関係図のテーマで書いていこうと思います。次回も宜しくお願い致します。
posted by SOCIAL-INFOKNOWLEDGE.COM at 14:50| Comment(0) | 基礎から学べるマーケティング入門講座とは!? | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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